心のともしび

8、9才の頃、カムカムエブリデイのように私も時間が来ると決まってラジオにしがみついて聴いていた番組があった。「福音ルーテルアワー心のともしび」であった。音楽が鳴ると『暗いと不平を言うよりもすすんで灯りをつけましょう』と毎回同じメッセージが流れ「皆様こんにちは、今日は聖書のヨハネ福音書○章○節から河内桃子さんの朗読で…と始まるのであった。朗読の後に聖書の説明が始まるのだが私はつまらなくて決まって眠くなるのだった。やがてルーテルアワーが終わると『バロック音楽の夕べ』が始まり、それが終わるまでが私のルーティンだった。バロック音楽の夕べというくらいだから当時の放送時間は夕刻だったに違いない。「徹子の部屋」で河内桃子さんは長い間この番組を続けておられたと聞いたが、心のともしびは今でも続いていると知って驚いた。ラジオは変わらず存続しているようだがスマホから、あの何十年も変わらぬ聞き慣れたメロディとメッセージが流れてきた。