夜空

錆びついたパンドラの箱

ジル・ボルト・テイラー著の『奇跡の脳』を読んだ。私は自分をずっと右脳人間と思っていた。30才を前にした頃、雑誌の簡単なテストをすると左脳と判定された。「おかしいなぁ」何度やっても左脳人間だった。自分の思い込みと実際の自分が異なることに愕然と…

脳の不思議【記憶喪失】

41才の頃、私は一部だけ記憶喪失になったことがある。通勤途中の朝、雪道で転倒した。南国生まれで雪道の歩き方も知らなかった私は、なるだけ雪を避けて砂利が見えている道路にぴょんと飛び乗った、その瞬間だった。つるりと滑ると転んで後頭部を打った。雪…

緑い子宮【若見え論】

証券口座を作りに行った時、免許証を渡した。首をひねりながらマイナンバーカードの提出を求められた。免許証やカードを照合しながら念押しされた。「あなたホントに〇〇年生まれですよね?」免許証もマイナンバーカードも偽造ではない。まただ!と思った。…

リアルで怖い独居老人の夢

昨日、夢を見た。いつもは「なんか夢見たなぁ」くらいしか覚えていないのにリアルで怖い夢だったので目覚めても怖さが残っていた。 90才過ぎくらいのガタイのいい男子独居老人が広めの一軒家に住んでいた。私は初めての訪問らしい。老人はあまり気乗りしない…

当たり前ということ

小学生4年生の国語の時間に先生が「ここのとこで何かわからないことがあるか?」ときいた。誰もが黙っていると「お前はどうだ?」と私は名指しで訊かれた。それならと少し気になっていたことをぼそっと言った。それは「当たり前のことだとあるけど当たり前っ…

星の数

私が中学生の頃は庭に出て夜空を見上げると満天の星だった。隙間なく散りばめられた星屑の中に星座をきちんと探すのが難しいほどだったのだ。いつしか見える星は減っていき、夜空に見えるのは二つほどだ。二つしか見えない、長いことそう思っていた。けれど…